オーディオって何だったんでしょう。
過剰に音域を分割され、加工された音。そのためにますます膨れ上がるシステム。システムとシステムをつなぐ、無数のケーブルとコネクター。迫力ある音を求め、巨大化し、グロテスクなほど飾りつけられ、そうして音は、どんどん壊されていくことに、誰も気をとめなかったのでしょうか。 2000年、私たちは、そうした従来のオーディオに別れを告げる時が来ました。 録音された音源を、ただただ忠実に再現することに全勢力を注ぎ、無駄なものを一切取り除いた画期的なシステム。 私たちはあえて、これを従来の意味でのオーディオとは呼びたくありません。何と呼べばいいのでしょうか。歴史はこれを何と表現するのでしょうか。
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